「抑制」とは一般的に、
働きを「抑える」という意味であるが、

オステオパシーのテクニックである
メカニカル・リンクにおいて使われる
この抑制のテクニックは、

血管系、神経系、筋骨格系、内臓系、
頭蓋、骨内病変、関節系などの病変を
各系で調べていき、各系のメジャーを
選び出し、さらにそのメジャー同士を比べて

一番のメジャーを探し出すという
ことをしますが、その時の抑制は
非常に有益です。

つまりメカニカル・リンクでは
「病変=硬さ」と考えますが
(今はどうなっているか分かりませんが)

軟らかい組織にも病変の硬さがあり、
硬い組織にもその中に硬さがある。

2本左右の指で、その2か所に触れ、
硬さが消失する方はメジャーではなく、
硬さが残るほうがメジャーということである。

これは、どんなところにも応用がきく。

メジャーの見つけ方が分からない人は、
幾つか自分の治したいと思うところの
中から一番硬いところを見つけ出し、
2点間で抑制をしてメジャーを決めていく。

このやり方の優れた点は、もし抑制により
正しくメジャーを見つけ出せたならば、

そのメジャーをしっかり治せば
その他は同時によくなってしまう
ことが多く、残ったところを
治療するだけで良いことになる。

つまり、患者さんの負担を少なくして
体力を減らさせないこと、次に
術者も無駄な体力、時間を
少なくしうるという利点がある。

この、2点間で緩む感覚をつかめると
治療上大きなツールとなるのは
間違いないと思います。